千の魔剣と盾の乙女6 (一迅社文庫)

著者 :
  • 一迅社 (2012年3月17日発売)
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本棚登録 : 77
感想 : 6
4

今回は短編集。

・疾走る都市 ~十年前~
十年前、バルトゥータスとニーウとの出会いを描いたお話。
家宝の魔剣を盗まれたニーウが、バルトゥータスの協力を得て魔剣を取り戻すために違法な闇市について調査する。
ファンタジー物の番外編ではよく見かける手法だが、この短編は探偵調査仕立てになっている。
二人の出会い、関係の構築、問題の解決と、短編の中でもしっかりと物語が構成されていてさすがに川口士は安定感があるなぁと思った。

・刻まれる日々 ~一年前・一~
こちらも過去編。ロックとフィルの出会いが描かれる。
ロックとフィルが二人でやっていけるかどうかを試すために、二人の師からのテストを課される。
内容は、二人だけで大陸に向かい、灯台に記された文章を写し取って帰ってくること。
始めはロックを警戒し、軽視していたフィルだが、徐々にロックを見直し、信頼していく様子が過不足なく描かれている。
このあたりもさすがだ。

・刻まれる日々 ~一年前・二~
こちらはロック、フィルのコンビにエリシアが加わるエピソード。
こちらでもはじめはギクシャクしていた三人が徐々に力を合わせて協力していく様が描かれている・・・んだけど、エリシアの態度は本編と大差がないので正直言って過去短編という印象が薄い。いつもとかわんねー。
ただ、一つ前のエピソードでツンツンしていたフィルが、たった二ヶ月でロックにデレデレになっているところはちょっと面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2015年3月19日
読了日 : 2015年3月19日
本棚登録日 : 2015年3月19日

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