ついにアレクシードが自分の出生の秘密を知ってしまう巻。
味方だと思った優しい青年が、兄や国を裏切るようにささやいてくる。
そして、裏切るアレクシード……
という感じで物語は進んでいくんですけど。
不思議なのは、アレクシードの下につく兵隊が一切、逆らわないこと。
いくら指揮系統がそうだから、と言われても、普通であれば、反対意見が出てきそうなものだけれど、みんながアレクシードの指示に従って、自国に攻め入っている。
もちろん、上の方の人たちはことの真相を知っていたのかもしれないけど、それでみんながついてきてくれるっていうのはすごいですよね……
そしてこの巻の一番の見どころは。
兄の弟に対する信頼と重たすぎる愛。
もうね! もうね! ぎゃー!!! ってなります。
それこそ、愛が重たすぎてしんどい……っていうのはこういうことをいうのか……と思うレベルです。
馬鹿だアホだみたいなひどい扱いをしているのに、
「あいつはアホだから自分を裏切れない」
って絶対の信頼をおいているのがすごい。
弟が相当なブラコンなのは描かれているのだけれど、実はそれよりも根深い意味でブラコンなのはこの兄貴なのではないだろうか……と思って、くっそ萌えました。
いやあ……萌えます。
兄が弟に抱く歪んだ愛情が好物な人にはぜひ、おすすめします。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ライトノベル
- 感想投稿日 : 2021年3月20日
- 読了日 : 2021年3月20日
- 本棚登録日 : 2021年3月20日
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