アラバーナの海賊たち 旋風はハーレムに捕われる (角川ビーンズ文庫 60-6)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング (2008年10月1日発売)
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感想 : 6
3

 まったりのんびり読み続けているアラバーナシリーズ。

 前作で、せっかく集めた指輪を二つも敵に取られてしまったジャリスたちは、残る二つの指輪を探す旅に出ます。
 まずは、指輪のありかを示す、という腕輪の修理が必要。
 そのためには、アブウが恐れているという同じくランプの精・ルーレルを探すことになったのだけれど、何と行き先はクアイ皇子の国・タバラン国。
 そしてその国の外れでハーレムを構えてるという男・ヤフティがランプを持っているのではないか、ということになる。
 実はこのヤフティ――クアイ皇子の兄で、タバラン国の第一皇子であった。
 ジャリスはそのハーレムに男装してもぐりこむことに成功するも、あっさりばれてしまい、取り引きの末にハーレムに滞在することになった。

 という感じの話でした。
 そこでは、ルーレルがかわいらしい格好で出てくるのだけれど、本当の姿は実はとんでもないお姉さまで、何とかアブウに好かれようとアブウ好みの見た目にしているのだけれど、バレた後の開き直り具合がすごい。
 しかも、無事に腕輪を直してからの展開が更にひどい。

 なんというか、一難さってまた一難――
 クアイ皇子はいい人なのに、とっても迷惑で、もっと他に好きな人を見つけてくれればいいのに――とジャリスと一緒に頭を抱えたくなります。

 そして、このタバラン国はジャリスとシャルマが出会った土地でもあるので、今回はコダートよりも、シャルマの方がおいしいシーンが多かったような気もしましたが、結局はコダートにおいしいところを持ってかれちゃうんですよね――。
 シャルマかわいそうです。

 今回は恋愛方面よりも、タバラン国での過去のジャリスの行動が引き起こしたいろいろが今に続いていた話だったと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2012年11月11日
読了日 : 2012年11月10日
本棚登録日 : 2012年11月11日

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