龍は雲にひそむ (四龍島シリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社 (1996年4月25日発売)
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感想 : 6
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『大龍』の死後、法外な値段で、木材の取引を独占している祥船。この状況をこのままにしておくわけにはいかず、夏の祭礼にかこつけて、朱龍市の材木商・樹林房をマクシミリアンは訪ねることになる。
 しかし、ちょうどその頃、白龍市内で幽鬼騒動が持ち上がる。
 どうやらそれは、龍の座を狙ってた亡くなったマクシミリアンの叔父貴の幽霊だというのである。
 またも背後に『青龍』が絡んでいると見た飛たちは、騒動の黒幕を探し始めるが、実はその騒動に祥船の跡取りが関わっているようであることを突き止める。

 ようやくうまいこと、マクシミリアンの腰を上げようとさせると、邪魔が入る……。
 この場合、かわいそうなのは飛なのだろうか?
 まぁ、一応、「行くことになる」とは書いたけど、本当にマクシミリアンが行くつもりだったのかどうかは、マクシミリアンしか知らないことだよね。マクシミリアンは、みんなが「行け」というと行かないへそ曲がりさんなので。

 そして、儚げな面差しの千雲。
 そのきれいな顔の奥で、何を考えているのだろうか?
 李は千雲のことを今でもまだ、信じているようだけれど、ことさら千雲は自分のことを悪く見せようとする。なんだか、でもそこに無理が見えるように感じるのは、気のせいかな? とか、考えてしまいます。
 本当の祥船……というより、千雲の狙いが何なのか、少しずつじれてきました。

 優しすぎる飛の思いが、命取りにならないといい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年10月16日
読了日 : 2009年4月6日
本棚登録日 : 2011年10月16日

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