龍は縛める (四龍島シリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社 (1996年11月1日発売)
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感想 : 7
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 前作で、樹林房へ直談判をしようと飛が向かった先は、女性領主を戴き、女性が商いを取り仕切る“女の街”である朱龍市。そこの材木商の樹林房を訪ねていった。
 途中、足止めを食らった飛は一計を案じ、市街までの道案内をたまたま声をかけてきた男に頼むことにした。ところが、その男、悪質な木材商である材財房に雇われた男だった。
 美貌を買われた飛は、いきなり屋敷の中へと閉じ込められる。
 そこには、同じく捕らえられた少年・桃と、樹林房の身内である玲泉がいたのだった。
 放っておけない飛は、二人を逃がそうと立ち回る。
 首尾よく屋敷から逃げ出すことができたものの、追いかけてきた敵を、二人から引き離すために、飛は逃げ回るが、そこは地理に不慣れな朱龍で、飛は逃げ場を失いピンチを迎える。
 そんな飛の窮地を救ったのは、白龍市にいるはずのマクシミリアンだった……

 そんなわけで、離ればなれだった飛とマクシミリアンの再会編でした。

 それとは別に、阿片窟の残党たちともまたまた再会。
 今度は「花路」を名乗って、樹林房主人を殺してしまおうとしていたようです。
 まぁ、そんなのは敵の数にも数えられやしないような雑魚なので、どうでもいいんですが。

 なんとか樹林房主人を守って、商いの了解も得た飛だったけれど。
 勝手に逃げ出したことを怒ったマクシミリアンに、せっかくもらっていた翡翠のピアスを投げ捨てられてしまう……まさに、夫婦の危機的状況。

 そんな状態のままこの巻は終わります。
 この二人に平和が来る日はくるのだろうか……? 多分、こないような気はしますが。

 じれったい二人の関係はまだまだ終わりを迎えそうにありません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年10月16日
読了日 : 2009年4月11日
本棚登録日 : 2011年10月16日

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