甘える覚悟 (徳間AMキャラ文庫 か 1-2)

著者 :
  • 徳間書店 (1998年2月1日発売)
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感想 : 6
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 高校生の甥っ子・馨と突然同居する事になった。
 馨の両親の離婚問題が片付くまで、という条件なのだが、肝心の馨は全てを突き放したような調子で話し、呆れるほどドライで気ままで、信司は苛立ちすら覚える。

 ところがある晩、信司はあどけない馨の寝顔に、かすかな涙の跡を見つけてしまう。
 驚きと共に、馨への愛しさが膨らんでゆき……

 という話でした。

 まぁ、実際には、そんな馨の素直じゃなさに、腹が立って頬を叩いてしまったりいろいろするんだけど、最終的にはその素直じゃないところとか、わかりにくいいじましさとかに信司が惹かれていく……という話。
 でも、信司さんは大人なので、自分の気持ちが「まずい」ということに気が付いたら、一度、馨と距離を置こうとちゃんとします。
 ただ、その伝え方がまずくて、馨は信司の家を出ていってしまうけれど、実は家に帰っていない、というちょっとまずい状況になっちゃって、大慌てで信司が探しに行って。
 結局ごまかしちゃダメだって思い直して、自分の気持ちを正直に話して、馨を家に帰すんだけど。
 馨はそれでもいいって帰ってきてしまって、ハッピーエンド! なんですが。

 個人的にはその先の話で、もう一つ収録されている「恋する覚悟」が好きです。
 こちらは、馨視点のお話で。
 馨なりに、いろいろ試して信司を誘惑しようとするけど、全然、のってきてくれなくて馨が拗ねちゃうお話でした。

 まぁ、年を取るとねー……ついつい頑張っちゃう馨の気持ちよりも、信司の気持ちの方がわかるようになっちゃうんですが。
 でもこんなにいろいろしてくれる年下の恋人ってめちゃくちゃかわいいですよねー……と、馨がいじらしくてきゅんきゅんしてしまいました。

 年下の恋人ってかわいらしいですよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年10月14日
読了日 : 2011年9月11日
本棚登録日 : 2011年10月14日

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