新装版 父の詫び状 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年8月3日発売)
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本棚登録 : 3538
感想 : 301
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 文庫本の裏表紙には「真打ち」と評されていたが、本書は本当にエッセイの傑作。何より、登場人物が生き生きしていて読んでいて楽しい。まるで、頁から彼らが生きた暮らしの「におい」が漂ってくるようだ。
 日常の何気ない場面から連想が様々に飛び、それらは一見バラバラで脈絡の無さそうに見えるのだけれども、その実有機的に結び付いている、というのが、正に「職人芸」の極みと思う。

 24編のエッセイが収録されていてどれも魅力的だが、1番のお気に入りは「お辞儀」。親がお辞儀する姿を見た居心地の悪さ。とてもよくわかる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 9 文学日本
感想投稿日 : 2019年11月7日
読了日 : 2016年5月28日
本棚登録日 : 2019年10月20日

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