営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017年9月27日発売)
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18/1/2読了。

経営コンサルタントをやってますが、ガッツリ営業を始めたのは昨年から。
営業初心者として、勉強させて頂きました。

本書では、営業に関するPDCAの回し方を基本から解説してくれます。

そもそも「営業」という言葉がよくないのかも。日本では、何かを押し売りするイメージが付いてしまっている感じ。

本書はタイトルこそ「営業」ですが、著者の実践しているそれは「営業(セールス)」というより「マーケティング」かな?

とにかく営業の「型」を作り、それを日々改善(PDCA)していくべし。

以下、本書より。

①アタックリスト作成+顧客絞り込み
ペルソナから逆算し、ネット情報を組み合わせてリストを作成。
顧客側に既に(そのサービスに対する)理解があるか否かという点は重要なスクリーニング因子。(要は既に競合がアプローチしていたり、競合を使った経験のある先は話が早い。)

②情報収集とニーズの仮説構築
顧客に会う前にニーズの仮説を準備すべし。
情報収集しないのは、マナー違反。

ニーズ把握は3段階。
⑴アプローチ前(アポ率を上げるため)
⑵アポ前(ヒアリングの質を高めるため)
⑶プレゼン前(提案の質を上げるため、様々なニーズの中で特に重要なものを探るため)

情報収集の型。
・決算
・制度改定
・業界動向(競合の建替、M&Aなど)

③アプローチ
まずは「誰に営業をかけるのか」。
基本は、決裁者から攻めるべし。
下から攻めると、トップに辿りついた時も「担当者」が同席することになるので、話のフォーカスが曖昧になってしまう。

受付突破に9割の労力を割くべし。
受付のガードが硬いと、経営者のガードは緩い。逆も然り。

受付突破の2大パターン。
⑴自分と相手との関連性を感じてもらう。
ex.
・〇〇の会でご一緒して(会ってなくてもok)
・記事、書籍、ブログを読んで
・同じ大学、郷里の出身で
⑵提案と相手との関連性を感じてもらう。
ex.
・同業他社の決算では・・・
・制度改定の影響で他社は・・・
・IR情報で明記されていた課題の件で・・・

伝え方。
メリットよりデメリットを強調。
「私に会うとメリットがある」ではなく、
「私に会わないと損をする」と感じさせる。

④見込み顧客管理
目的は、自分の時間効率の最大化。

⑴グルーピング
・短期:すぐにプレゼンできる先
・中期:ニーズに合致したサービスが入り次第、プレゼンに行ける先
・長期:テレアポで取りつく島のなかった先

⑵中長期先との接点をつくる仕組み
メルマガやDM、新聞や雑誌のスクラップ(ネット情報のコピペ)などが有効。

「いつも業界情報を提供させて頂いている〇〇ですが」と堂々と言える。(相手が読んでいようがいまいが関係なし。)

すべては「経営者との関連性」を強めるため。

⑤ヒアリング+ニーズ喚起
基本は3つ。
⑴信頼されないことをしない(嘘、遅刻など)
⑵相手との共通の話題や体験を持つ
⑶相手の価値観、悩みに共感する
→経営者は孤独。相談相手は社内にいない。普段は話したくても話せないことを聞く。

「ありたい姿」を話してもらう。
普段は漠然としていることを言語化することで、本人がニーズに気付くステップ。
それに「現状」を当てはめることで「課題」を明確にする。

営業はあくまで「伴走者」。
課題は、こちらから伝えるのではなく、導くスタンスが理想。

ニーズ喚起が十分できた状態とは、
「頼むからその商品を提案してくれ」という状態になること。

⑥プレゼン
進め方
⑴課題の復習から始める(前回仰っていた課題は・・・でしたよね?)
⑵課題解決後のゴールをイメージさせる
⑶具体的な実行策を提示→提案

検討期間は、必ず期限を切る!
1週間が目安。2週間は長すぎ。
社内稟議があるとしても、内定の連絡は1週間以内に!!

⑦紹介
紹介連鎖の作り方
⑴エッジの効いた「自分ブランド」を確立
⑵基本はGive&Give(Give2:Take1)



読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年12月29日
読了日 : 2018年1月2日
本棚登録日 : 2017年12月14日

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