小春日和: インディアン・サマー (河出文庫 か 9-1 文藝COLLECTION)

著者 :
  • 河出書房新社 (2010年8月3日発売)
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本棚登録 : 558
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「目白4部作」の3作目。これら一連の小説群には、やはり目白というリージョナルなトポスが必要だったのだろう。本編は猫のタマと、夏之、及び紅梅荘などを通して前作との連続性を持っている。物語内の第2の語り手(書き手)である「おばさん」も前作に顔を出していた。また、本編は作者によれば「少女小説」ということなのだ。とはいっても、主人公の桃子は小説中で既に19歳から20歳であり、少女というにはいささか薹が立っていたりするのだが、著者にとってそんなことは重々承知の上なのだろう。これまた、小説を読む楽しみに満ちた小説だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ☆日本文学
感想投稿日 : 2013年10月29日
読了日 : 2013年10月29日
本棚登録日 : 2013年10月29日

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