抜群に面白かった。
1ページ目からぐっと引き込まれ、ぞわぞわした感覚が最後まで消えず結局一気に読み終えた。
平たく言ってしまえば夫が不倫し、徐々にその妻の精神のバランスが少しづつ狂って行く話。
よくある話だけれど、作品の構成が抜群にうまい。ネタバレになるので何も言えないのがもどかしいが読者は皆騙されると思う。
ミステリー要素もあいまって妻桃子の壊れ方は見ていて痛々しく恐怖を呼び起こす。
しかしながら心情的には全面的に桃子の味方。
だって夫が酷すぎる。
作品全編通してイライラしっぱなしだった。
あー、どうしてここまで女心を描くのが上手いんだろう。
本当に男性作家なのか疑わしくなるほど(笑)
話が徐々にエキセントリックな方向に向かって行って、どうやってこれを収める気なのか気が気でなかったがもう流石です。
参りました。先生に一生ついていくと決めました(笑)
「路」が私の中で吉田修一の最高傑作になって間もないのにあっさりと覆った。
吉田さん、何だかどんどん進化している。
エンタメ系に走りすぎな感も否めないが出す作品出す作品、すべてが新しい。
これだけ売れっ子で数多くの作品を出し続けているのにマンネリをも微塵も感じさせない。
すごいな〜。
私の上半期トップ賞です!!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
吉田修一
- 感想投稿日 : 2013年6月25日
- 読了日 : 2013年6月24日
- 本棚登録日 : 2013年6月24日
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コメント 5件
HNGSKさんのコメント
2013/06/26
vilureefさんのコメント
2013/06/27
ぴょんさんのコメント
2013/06/30
vilureefさんのコメント
2013/06/30
HNGSKさんのコメント
2013/09/05