愛着障害 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2011年9月16日発売)
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感想 : 251
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自らが愛着障害なのではないかと苛まれ、図書館にて貸出。通ずるものが数多くあり、毎晩涙を流しながら読んだ。そしてわかったことは、自らは回避型を持ちつつ不安型であり、常に回避型の人間に恋愛感情を抱くことだ。

ただ解決の策がいまいち思い付かない。安全基地になる人間を見出だせない。私自身著書に書かれていたように「子供らしい子供時代」を過ごしていない。少しでも早く大人になりたいと、子供らしいことを忌避していたのだ。そういったことを取り戻し、自らを親とし自らに声をかける。難しい。

また今回様々な日本作家を取り上げられていて、そちらにも興味が湧いた。特に川端康成の『少年』。その一部に心惹かれた。「お前の指を、手を、腕を、胸を、頬を、瞼を、舌を、歯を、脚を愛着した。僕はお前を恋してゐた。」このフェティシズムとも呼ばれる情感を、私個人も抱く。それこそが「愛着不全を補償しようとして過剰に発達した、部分への執着」なのかもしれない。

この本を読んで、改めて自ら苛まれるこの愛着障害について調べたいと思った。もう少し彼の著書を探っていきたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月6日
読了日 : 2021年2月6日
本棚登録日 : 2021年2月6日

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