シャーロック・ホームズ [DVD]

監督 : ガイ・リッチー 
出演 : ロバート・ダウニーJr.  ジュード・ロウ  レイチェル・マクアダムス  マーク・ストロング  エディ・マーサン  ケリー・ライリー 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
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感想 : 442
5

コメディで癒されようシーズン第3弾。すでに視聴済みだがそういえば備忘録としての感想を書いてないことを思い出して、ここに記す。記すまでもない、有名超人気作品だが。

大学生のとき、映画好きな子と話が盛り上がっていたのが懐かしい。元気にしてるかな。
ガイ・リッチー監督が手掛けた異色なシャーロック・ホームズ。ハリウッド版。今作のシャーロックは原作と違って全く紳士的ではない。原作未読のためそこら辺はあんまり気にならない勢に入るので、所感は単に奇人ぶりが面白かった覚えがあるが。

主演はこの後に『アイアンマン』で有名なロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウ。この二人のコンビが今作のシャーロックとワトソンだ。
今回のシャーロックは奇人ぶりが際立っている。不潔で埃まみれでバイオリンの音色でハエの飛び方を変える変な研究に没頭したりしている。些細な証拠から魔法のように見抜き、結婚を控えて忙しいワトソンを悪戯して妨害する。

見どころは多いが一つ目は、爽快なアクションシーンだ。
拳闘場でその本領が発揮されるが、頭の中で解説付きで構築されたシナリオをなぞるように披露される。最後の「診断」においてスローになる緩急がアクションのかっこよさを際立たせている。
一作目となるこのシーンで最も印象に残っているのが、二つ目の、シャーロックの早着替えの部分だ。
ミステリアスな女性、アイリーンがシャーロックの前に現れ依頼する。彼女に運命か因縁か、惹かれているシャーロックは彼女を尾行することになるのだが、アイリーンとすれ違ったワトソンからの追求から逃れるように窓から「アヒャー!」と奇声を上げて逃亡するシャーロック。それが早着替え始まりのゴングだ。風のように市場を通り過ぎながら、尾行と変身を同時に行っていくシャーロックはアイリーンと接触している怪しげな人物を突き止めるのであった。あの早着替えはかっこよすぎでずるいくらいだ。

産業革命によって革新的に変貌していくイギリス・ロンドン。その時代のスーツってなぜか憧れる。粗雑さと上品さがないまぜになった世界観を見事に表現されている。

女性を5人殺害したブラッグウッドを逮捕し、彼は処刑されたのだが、彼はなぜか墓場より蘇ったと知らせが入る。恐れおののく警官たちが掘り起こした墓には、小人のような赤毛の人物、リオドンの死体が入っていた。それはアイリーンが行方不明として依頼してきた人間だった。
リオドンの研究所を探し当て二人で調査していると、証拠隠滅のために灯油を携えた怪しげな三人が登場する。そのうち一人は大きな身体を持った巨人のごとき男だった。シャーロックのセリフが印象的だ、「肉(大男)かポテト(雑魚の二人)か」
ここのアクションシーンの音楽がまたいい。ケルトのようにヴァイオリンを駆使したリズミカルな軽快さで展開していく。「ちょっと待って」の応酬もシュールだ。
ところで大男と闘ってるときに使ってた神のごとき雷の槍というか電極は、仮死状態の時のブラッグウッドを蘇生するための電気ショックなのかしら、とも推察する。
こりゃかなわん、と逃げ出した大男が次に選んだフィールドは造船所だ。電気ショックの威力が消えたのか、唯一の武器を失ったシャーロックが選んだ小枝を弾かれるシーンは予告でも見られるけど、ちょっとやっぱりかわいい。

戦いのすえ造船所を破壊(!)してしまったふたりは留置所に捕縛されてしまう。なんとか保釈される二人だが結婚を控えているワトソンとしては冷や汗ものだ。そんなワトソンの巻き込まれまいとしながら、シャーロックと共に捜査したい気持ちを抑えられてないところがいじらしい。

エンディングについては言及は控えるものの、二度目の鑑賞でやっと気付いた、というか思い出したが、モリアーティ教授の声がハリポタのスネイプ先生と同じだった。土師孝也さん、御年65歳か。現役でいらっしゃる。好きです。

異色なシャーロックと堅いワトソンの二人の冒険譚。コメディアクションとして爽快感とシュールさが満載で、見ていて飽きることがない。恐らくこれからもテレビ放映されるかもしれないが、映画何見ようかなあ、というとき、手に取ってみてもいいかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2018年1月11日
読了日 : 2018年1月11日
本棚登録日 : 2018年1月11日

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