自分の病気が原因で新興宗教にのめり込む両親、それに反発する姉、苦言を呈する叔父、通う中学校の同級生や先生との関係、そして宗教団体の人たち。そんな中で主人公が翻弄されてゆく世界。
なんとなく不穏なモヤモヤした状況を描くのがうまい著者だと思うが、今回は空振りのような気がする。
特にラストが気に入らない。著者の小説はラストで将来の破滅を予感させるような余韻を残すのが好きだったが、本書ではそれが無い。
主人公が宗教団体に取り込まれてしまいそうな結末が破滅的といえるかもしれないが。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2023年12月30日
- 読了日 : 2023年12月30日
- 本棚登録日 : 2023年7月29日
みんなの感想をみる