何年かぶりでの再読。
スペンサー・シリーズの第十八作目。
スペンサー父さん、スーザン母さん、ポール坊やに、父さんの双子の兄弟ホーク、マーティン叔父さんとフランク叔父さん、ちょっとアバズレのリタ叔母さんに娘のパール。
そんな擬似家族の物語です。
双子の兄弟はどちらかが兄、或いはどちらかが弟と云うことはありませぬ、擬似家族ですから。
双子の兄弟はカラーさえも違います、擬似家族ですから。
双子の兄弟と叔父さん二人と叔母さんは、圧力を掛けあったりしています。
因みに娘は、犬です。
それでも、誇りと規範と愛が、この家族を支えています。
対照的に本物の家族ですが、情緒と無知で擬似家族に敵わないジャコミン親子。
やはり本物の家族ですが、機知と勇気と腕力で擬似家族に敵わないジョウ親子。
日本でも、花村萬月さん、北原亞以子さん、中山可穂さんなどが擬似家族の物語を著していらっしゃいます。
そういった作品が或る程度の評価を受け、販売部数もそんな酷いことになっていないことをみると・・、(大きなことを言わせていただきます)現今の家族制度と云うものに、なにかしら歪みなようなものが生じてきているように思えてなりますぬ。
現時、文庫で刊行されている、当スペンサーシリーズは37作。
~文庫待ちが2作あります。
本作でほぼ、半作を一気に読み続けてきました。
前読時の記憶が曖昧なのでなんとも云えませぬが、本作あたりを機に加年令的なことが、いささか曖昧になり始めたのではないかと思っています。
それでもこの擬似家族の物語には魅力がたくさん残されています
ダブル・デュースの対決を読みはじめます。
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余談ではありますが、本作「晩秋」から表紙画のイメージが少なからず変わっています。 装幀者は辰巳四郎さんのままですが・・。
興味のある方は、下の画像をクリック。
↓ ↓
左下の【全て表示】で、わたしの読んだ順(即ち発刊順)で表紙画が見られます。
また、「キャッツキルの鷲」以前は、版元さん、書店さんなどから画像をいただきリサイズしていましたが、超A型のわたしは物によって彩度やらピントやらに統一性のないことに苛立ちはじめてしまいました。
「キャッツキル」以降は、わたしの蔵書をスキャンして切り取ってリサイズして貼ってあります。
問題は解決されましたが、何せ二十年前後の本であります。
黄ばみ、多少のしわの隠れなどはご容赦願います。
- 感想投稿日 : 2012年6月24日
- 読了日 : 2012年6月24日
- 本棚登録日 : 2012年6月24日
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