岡本太郎のお母さんの代表作。
岡本太郎ファンなので、そのお母さんの本はずっと気になっていた。愛人と旦那と息子の太郎で暮らすとゆう令和になってもおいつくことのなさそうなぶっ飛んだ価値観を持った女性だったらしい。ただただすげえ。
老妓抄とは、年取った芸者(老妓)が、発明家を目指す若い男の子のパトロンになってあげるってゆう話。おそらくだけど、作者の岡本かの子自身を重ねた話なんじゃないかな、と思う。
この作品で描かれる一線を引退した「老妓」は、今の感覚だと70-80代の老人のイメージだけど、やりとりからして40代くらいなんじゃないかと思われる。(実際林真理子の解説の本にもそう書いてあった。)
当時の感覚でゆうと40代の女が青年を色恋の目で見るとゆう感覚はなかったのかもしれない。一方的にいいなと思うことがあっても、老妓のように青年をかくまい、少しずつ自分のテリトリーから逃がさないようにするなんてことができる人はそうそういないと思う。そして、老妓のおそろしいところは、この青年も知らないうちにある意味で老妓の気持ちを受け取りつつあることだと思う。しかし、今のスキャンダルなんか見ると40歳すぎようと芸能人では不倫とかのスキャンダルは物珍しいものじゃない。そう思うと今の感覚では、同じように70-80代の女性が本気で青年を好きになることはそうそうあることじゃないと思っても、何10年後かになったら、物珍しくなくなるのかもとか思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年2月12日
- 読了日 : 2024年2月11日
- 本棚登録日 : 2024年2月11日
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