深い疵 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2012年6月22日発売)
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本棚登録 : 681
感想 : 96
4

ドイツのミステリィ。
登場人物が多いうえに、視点が次々と切り替わるので、決して読みやすいとは言いがたい。
しかし、その複雑さのなかに織り込まれた伏線が、きれいに解消されていく後半は、これぞ、ミステリィという出来。
旧名家のスキャンダルモノ(というジャンルがあるのだろうか?)の典型のような物語展開。このパターンだと、被害者の数の割に、「スキャンダル」の内容そのものが小粒(いけない関係の隠し子が、とか)だったりして、「え、たったそれだけのことを隠すためにこんなに人が亡くなったの?」と後味が悪いことがあるんですが、本作のスキャンダルは、かなりショッキング。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(ミステリィ)
感想投稿日 : 2014年8月18日
読了日 : 2014年8月18日
本棚登録日 : 2014年8月18日

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