「身代わり」についての扱い方・描き方は、
いわゆるよくある設定だが、
おなじみの忠臣蔵から、美談要素をことごとく取っ払っているのが面白い。
吉良もたいがいだが、浅野内匠頭だってほめられたもんじゃない。
ホントは仇討ちなんてしたくない内蔵助は、あくまで再就職の手段として考える。
幕府の連中は、仇討ちをエンターテイメントとして待ち受けている…
こういった「本当にそうだったかもしれない」
と思わせるエピソードを重ね、
時代小説マニア以外にも通じる平易な文章で、
軽快に語ってみせるのが、この著者の真骨頂ではないかと。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2019年3月31日
- 読了日 : 2019年3月31日
- 本棚登録日 : 2019年3月31日
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