気軽に読むためには、ある程度知識が必要で、堅い印象も受ける。しかしそれを乗り越えられるなら、面白い随筆集だと思う。
和辻は、『古寺巡礼』『風土』などで有名であるが、随筆も上手い。様々なことに目を向け、鋭い感性を働かせ、思索を巡らせる。そして、随筆の形でそれをまとめている。
和辻の私生活に触れると同時に、有名人の様子も垣間見ることができる。漱石については、若干この随筆によってわたしの中の低評価が改められた。
知識人の論文などダメだという人でも、このレベルの随筆であれば何とかなるのではないだろうか。
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2008年6月21日
- 本棚登録日 : 2008年6月21日
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