黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

著者 :
  • 光文社 (2006年10月20日発売)
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感想 : 11
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読了。表題2作を含む8作品の短編集。ポーの作品は初めて読んだ。もっとおどろおどろしい話かと想像してたんだけど、そこまででもなかった。
ただ、だんだんおかしくなっていく心理描写などはすさまじく、なるほど名作と言われるわけだと思った。あと、どの作品も読みやすかったのは、ポーの文体もあるだろうが翻訳も優れているのだと思う。
「モルグ街の殺人」は、いわゆる推理小説の嚆矢ということだが、すでにシャーロック・ホームズ式のミステリの形が完全にできあがっていたので驚いた。これを何もないところから編み出して、いまもそれに乗っ取った作品がいくつも作られ続けているというのは、すごいことだなあ、と思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典・名作
感想投稿日 : 2018年6月7日
読了日 : 2018年6月6日
本棚登録日 : 2018年6月7日

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