江戸時代の流行と美意識 装いの文化史

  • 三樹書房 (2015年6月18日発売)
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感想 : 2
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江戸時代の風俗を、ファッションを立脚点にして解説する良書。たばこと塩の博物館とポーラ文化研究所で共催した特別展「装いの文化史」の図録が底本らしく、写真や図が多数収載されていて、それらを眺めるだけでも楽しめる。
おもしろかったのは化粧の項目。流行り廃りはあったが、基本的には薄化粧を良しとして、その手習書もあった由。おしろいを一度塗って、拭いとることを勧めている。よく溶いたおしろいは、拭いとっても薄く残るものだそうだ。
何となく舞妓さんのイメージがあるから厚化粧が基本かと思っていたが、あの白塗りは歌舞伎を真似た芸事にルーツがあるから別の話なのかもしれない。地肌との際が目立たないよう万遍なく塗ることも記され、確かに現代でも顔と首の色が違う女性を見かけるなあと可笑しく思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月21日
読了日 : 2020年1月21日
本棚登録日 : 2020年1月16日

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