町から本屋が消えていく。実際、最近は出先の大型書店やAmazonで書籍を買うことが増えた。Kindleの電子書籍も利用している。買いたくても近場に本屋がないのだ。
かつてお小遣いを握って、雑誌や本を買いに走った個人書店も今はない。これは文化の衰退ではなかろうか。
本書は大阪は谷六の小さな本屋・隆祥館さんが、不公平な配本制度に苦しみながら、地元に根づいた商いを続ける闘いの記録である。一応出版界の端くれにいながら、流通の細かい話、特に見計らい配本制度は知らなかった。恥ずかしい。
はっきり言って出版は斜陽産業だと思う。エンタメ系はもちろん、必要不可欠な教科書や専門書ですら売れない時代である。セレクトショップ的な変わった書店も出てきてはいるが、それはやはり変化球である。身近に隆祥館さんのような本屋さんがあるなら、応援したいなと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年11月8日
- 読了日 : 2020年11月8日
- 本棚登録日 : 2020年11月8日
みんなの感想をみる