Tribes : メディア論の進化を考える場で出会ったキーワード。「パーミッションマーケティング」でおなじみの、セス・ゴーディンによる解説。彼自身、かつてのコンセプトとの違いを下記のように説明している。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・私はかつて、「パーミッションマーケティング」の考え方を紹介し、マーケターはアプローチしたいターゲットに対して、「彼らが必要とするメッセージ」を個別に送り続ける承認を得た上で、効率的なマーケティングを行うべきだと主張した。
・トライブはその先を行く、メッセージはマーケターやリーダーからトライブに向かうだけでなく、トライブのメンバーからメンバーへ、あるいはメンバーからリーダーへも届けられるからだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
また、本書に紹介されていたTribe リーダーのストーリーが心に響いたので、ここに記す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
インテリアデザイナーのバーバラ・バリーのセクシー・プロジェクト。
彼女がデザインしたソファーの製造を任せられるパートナー企業を探していたときに、彼女は意中の有名家具メーカーの重役たちを彼女のショールームに招いた。彼女は、「スケッチを見せさせながら口説かれるのだろう」との重役たちの予想を裏切り、洗練された美しいソファーの完成品を準備し、それを配置したショールームに彼らがを招いたのだ。彼女は過去のルールを変え、パートナー候補に衝撃を与えた。彼女は自分のキャリアをマネジメントしたのでも、家具メーカーの重役にパーミッションを求めたのでもない。自ら主導権を発揮して、楽しみながら事を進めたのだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その他のキーターム
・今日、マーケティングといえば、「トライブ」とつながり、商品やサービスを、口コミで広まるストーリーとともに送り届ける」行為を意味する
・答えが分かっていても、ムーヴメントを作り出すには、必要なものがある。ムーヴメントが起きるのは、人々が話し合い、アイデアがコミュニティで広がり、何より大事なことに、同じような立場にある人々が互いに支え合って(ピア・サポート)、「かねてから正しいと分かっていた変化」を起こす時である。
・足りないのは、アイデアではない。アイデアを実現する意思である
・従来の組織が果たす役割とは。「取引コスト」という概念があるが、これを引用して言い換えてみると、企業や組織を立ち上げたほうが、トライブを率いるよりもコストがかからない場合に、企業や組織を選ぶ。(中略)だが、インターネットが買えた。企業や組織のコスト(家賃、福利厚生費、管理費)が上昇する一方で、取引コストが急激に下がりつつあるからだ。
- 感想投稿日 : 2014年9月22日
- 読了日 : 2014年9月22日
- 本棚登録日 : 2014年9月22日
みんなの感想をみる