本棚の断捨離で、手放す前に読書メモ。
Future Center Communityと呼ぶプロブラムを運営していた頃に、参考にさせていただいた。
貨幣経済に加えて、贈与経済、共有経済、交換経済がハイブリッドする過程で、新しいビジネスモデルの必然が高まるとして、物流の再構築モデルが進んだり、サプライチェーンモデルが新しくなり、計7つのビジネスモデルが隆盛を極めると主張。
7つの新ビジネスモデルを実践する多くの実在企業名が登場する。説得力のあるリサーチであり、引用するビジネス理論も参考になるものが多い印象だった(例として、ギャンブル化する経済(従来のイノベーター、ファーストアダプターという正規分布モデルが、トライアルユーザーから一気にユーザーが爆発的に増加するバーストマジョリティというモデルへ)は説得力を持つ)。
エピローグによれば、著者の長沼氏は子供時代に父親の会社が破綻した経験を持つという。強烈な無力感を克服するために、若い日から経済社会について考えてきたという。その原体験が、知の探求力と好奇心を支えているのだろう、と感じられた、知の格闘家らしい著書だった。
読書状況:いま読んでる
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カテゴリ:
哲学 & Innovation
- 感想投稿日 : 2021年9月24日
- 本棚登録日 : 2016年5月13日
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