利休の茶杓 とびきり屋見立て帖

著者 :
  • 文藝春秋 (2014年5月29日発売)
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本棚登録 : 192
感想 : 34
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読み終わってしまった。。。

1~3巻目で基礎固めが終わったところ。よろず道具屋から、ほんとに良いものだけを扱う本物の道具屋へと生まれ変わった、とびきり屋。そして長州が攘夷派の三条実美と共に都落ち、京の町がいよいよ幕末に向けてと大きく動き出していく。でも、この巻で終了???
最終話が表題「利休の茶杓」というのも、代表作「利休にたずねよ」を想起させ、あぁ、これで終わり、とも思わせる・・

が! どこにも最終巻とは書いてない。巻末のお話は2013年12月の「オール読物」に連載されたもの。翌14年2月に作者が急逝したが、連載に向けて残した原稿があるのかもしれない。年に3,4本ほどのペースの連載だから、1巻分の6話は残ってないかもしれないけれど、なんらかの形で読んでみたいものです。

ゆずの母親との確執も解決してないし、この巻で番頭と女子衆との結婚話も浮上する。その番頭伊兵衛には、なにやら過去がありそうなので、スピンオフ的なエピソードも今後書けそうでもある。
もちろん、幕末に向けて、薩長同盟なんて大事件も待ち構えているのだから、長州をサポートしている、とびきり屋は、きっと大忙しとなるはず。いろいろ、あれもこれもと描いて欲しい背景が浮かんでくる。

読み進むにつれて楽しさが増してきただけに、ホント、惜しいなぁ。。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年7月18日
読了日 : 2014年7月15日
本棚登録日 : 2014年7月10日

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