マジで使える労働法―賢く働くためのサバイバル術 (East Press Business)

著者 :
  • イースト・プレス (2009年5月28日発売)
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感想 : 16
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とにかく、コンパクトに要点がまとまっていて読みやすい。
ブラック企業に捕まってしまった人が対象なんだろうけど、全ての労働者は読んでおくべきだろう。
序章に「これからの時代は会社に人生を預けてはいけない。自分の身は自分で守る必要がある。そのための強力なツールが労働法なんだ」という一文が刺さった。
あえていうとこれは労働者側には、こうなのだが、自分で起業した場合は当てはまらない。自分が経営者なんだから当たり前だが、昨今の起業ブームにも警鐘が必要だと思う。

あと、この本では労働者の団結についても強調されているが、旧来の組合礼賛で無いところが良い。
読んでいて、ふと思い付いたのだが、英語の国語化(公用語)って必要じゃないか?
何でそう思ったかと言うと、欧米比べて日本の制度が労働者寄りでないのは、知らないからということが理由として大きいのだということ。
もし多くの人を喋れるようになっていれば、何も日本で働かなくて制度の整った外国で働くのも選択肢になるだろうし、外国と比べるのも容易になるし日本の現状を変革しろという声も大きくなるのではないだろうか。
労働者側の権利擁護をしない国には優秀な外国人は来ないだろうし、日本人も流出して、日本の国際競争力アップが謳っている政策は掛け声倒れに終わるだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年10月2日
読了日 : 2014年10月2日
本棚登録日 : 2014年10月2日

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