スーパーマーケットの在り方について、非常に勉強になる本でした。
イトーヨーカ堂べた褒めな感もありますが、ご自身のサミットでの経験を踏まえた内容です。若干、「小説スーパーマーケット」にも触れていたり。
前に何かで見たカレールーの定期的な特売の話と同じで、ある商品が安くても、それとセットで使う別の商品が品切れでは意味が無い。SMは”1つの店”を売り物としている。
また、SMとGMSとの違いとして、SM独特の鮮度管理の技術が必要である。SMは来店客数がGMSに比べ少ないため、商品の回転が少ない。そのため、高回転率を前提としたGMSの食品売場と同じ考えをSMサイズに持ち込むだけでは上手くいかない。
SMを車に例えていて、良いハンドルやタイヤがあっても、良い車で無ければ売れない、と。また、車同様にライフサイクルがあり、それ故に既存店の定期的な改良が必要なのである。鮮度管理にしても、車同様にジャスト・イン・タイムな商品提供が必要である。
他に、大きな気づきとして、動線の違いがあった。SMでは壁に沿ってぐるっとメインの動線がある。他の小売業では、メインの動線は各売り場に行くための通路であるが、SMではメインの動線=メインの売り場である。(日配品や生鮮品を壁際に並べている)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
流通・小売業
- 感想投稿日 : 2012年6月3日
- 読了日 : 2012年5月27日
- 本棚登録日 : 2011年12月12日
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