最近読んだ童門冬二氏による「上杉鷹山の経営学」(PHP研究所)に触発されて読みたくなった。文庫本ながら600ページを超える大部なので、ちょっと取り付きにくい感じがしたが、読み始めたら一気に数日で読んでしまった。
何度涙を拭ったことだろう。感動で先に読み進めなくなる。この感覚は、前出「上杉鷹山の経営学」を読んだ時と同じものがあった。本作品は「小説」としているが、ほとんどが事実に即しているのだろう。
主題は藩の財政再建ただ一つである。たった17才で藩主の座を継ぎ、思い切った改革を実行していく。いや、「させていく」と言った方が正しいかもしれない。その当時にこれほど民主的な考え方を、しかも封建社会において一途に貫く姿勢は見事というほかない。
かつてJ・F・ケネディが最も尊敬する日本人として「ウエスギ・ヨーザン」と答えたというエピソードがあるそうだ。さすがにJ・F・Kは素晴らしい見識の持ち主だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2013年3月16日
- 読了日 : 2013年3月16日
- 本棚登録日 : 2013年2月23日
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