猫の物語というより、猫が繋いだ人にまつわる物語で好きな作風でした。
新宿ゴールデン街には行ったことありませんが、「花梨花」の様に喜びや痛みや悲しみを受け入れてくれる場所や人は必要なんですね。それと同じ様に猫の居場所も必要なんです。
山ちゃんの色弱も夢ちゃんの斜視も猫には関係ない。なぜなら猫は目の光や輝きを見ているのだから。確かに人の浅はかさや本質を見透かしたような気高さが猫にはあります。
山ちゃんと夢ちゃんの関係性が切な過ぎて、この感情をどう消化すればいいかと思いましたが、2人の気持ちは最終章に凝縮されていました。
読み終わった後、何とも言えない余韻と共に一役買ったトムウェイツのダウンタウン・トレインが聴こえてくる様です。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年5月29日
- 読了日 : 2022年5月29日
- 本棚登録日 : 2022年5月29日
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