書簡体小説というにはあまりにも一方的で、お勝手というよりは身勝手な日記のような、手紙魔アキコさんの饒舌な手紙集。『快適生活研究』の続編のような位置づけと捉えていいかしら。中上健次を読んでると家系図が欲しいと思うけど、金井美恵子読んでると人物相関図欲しくなりますね。
相変わらず悪気なくアケスケに失言をまき散らすアキコさん、失礼なんだけどなんか笑っちゃうし痛快でもあり。愚痴と悪口と皮肉、でもそこに映画や読書のそれなりの知識(そこそこのお嬢様ですもんね)が見え隠れして、なんていうんだろ、こういうの「エスプリ」?だからギリギリのところで下品にはならない感じ。
アキコさんくらいの年齢になったときにまた読み返したい。装丁も可愛いけどポストカードが付録についてるのも可愛いです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
○金井美恵子
- 感想投稿日 : 2017年2月7日
- 読了日 : 2017年2月6日
- 本棚登録日 : 2017年1月18日
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