去年マリエンバートで HDニューマスター版 [DVD]

監督 : アラン・レネ 
出演 : デルフィーヌ・セイリグ  ジョルジョ・アルベルタッツィ  サシャ・ピトエフ  フランソワーズ・ベルタン 
  • 紀伊國屋書店
3.50
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感想 : 22
4

L' ANNEE DERNIERE A MARIENBAD
1960年 フランス 94分
監督:アラン・レネ
脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:デルフィーヌ・セイリグ/ジョルジュ・アルベルタッツィ/サッシャ・ピトエフ
http://www.cetera.co.jp/marienbad4K/

マリエンバートにあるバロックなホテル、女(デルフィーヌ・セイリグ)に会うためにやってきた男(ジョルジュ・アルベルタッツィ)。男は、去年マリエンバートで、その女と出会って恋に落ち、しかし夫(サッシャ・ピトエフ)のいる女は、1年後同じ場所に会いに来てと言い別れる。その約束を守り男は彼女に会いに来たのだが、彼女は男のことを全く覚えていないという。男は思い出してくれと彼女につきまとい、去年の思い出を語り続け…。

随分前に金井美恵子の小説(どれだったか忘れた)で頻繁に名前が出てきて、いつか見ようと思っていた映画をようやく。脚本はアラン・ロブ=グリエなので、なんとも解釈の難解な迷宮感。黒澤明の羅生門に触発されて書かれた脚本だそうで、なるほど、男の言い分と女の言い分は食い違い、つまり藪の中というわけですね。

とにかくモノクロの映像が美しい。舞台になったホテル(マリエンバートはチェコだけれど、撮影されたのはドイツのお城だそうで)がシンメトリックでとにかく美しい。眼福。そしてヒロインの着ているドレスのデザインはシャネル。まるで羽のようなレースの袖が蠱惑的。デルフィーヌ・セイリグも美しい。ただ男性陣は、М字額の押しつけがましい思い込み激しい男と、テーブルゲームがやたら強いけど死神みたいな容貌の夫、どちらもあまり好きではなかった。

正直、理解できたかといわれると、ごめんなさいって感じだけれど、この迷宮のような雰囲気に浸り、美しい映像を眺めているだけで満足。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  フランス・ベルギー映画 他
感想投稿日 : 2021年7月27日
読了日 : 2021年7月27日
本棚登録日 : 2021年7月27日

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