編集者の主人公が日々の仕事の隙間に大好きな登山に出掛けていく様子を描く。アラフォーでお仕事も順調の彼女が山に求めるものは…
二十年前から登山にはまり1ヶ月に2山登ることもあった時代がわたしにもあった。仕事が変わり自然と山仲間から遠のき山からも離れてしまった。今でもその頃が懐かしく一つ一つ思い起こすことができる。山が与えてくれるものはそれに変わるものが無い程の宝物である。
この本はそれをわたしに代わって伝えてくれた。
作者は自分では山に登らず取材だけでこの本を書き上げたという。ルート時間等、参考にはならないけど「あっここの急登たいへんだった」「この風景目に浮かぶ」など作者はここを歩いたのではないかと思わずにはいられなかった。
他の作品でも感じることだが女子の気持ちが何故にこんなに描けるのでしょう。
九月の五日間
有明温泉~燕岳登山口~合戦尾根~燕岳~大天井~ヒュッテ大槍~槍ヶ岳~水俣乗越~槍見河原~横尾~徳沢
二月の三日間
福島裏磐梯、毘沙門沼~休暇村~ペンション風の宿~スキー場スノーシューハイク
十月の五日間
上高地~徳沢園~横尾~蝶ヶ岳~常念岳~大天井~燕岳~中房温泉
五月の三日間
麦草峠~白駒池~高見石小屋~塞の河原~渋の湯
八月の六日間
折立~太郎平小屋~薬師沢小屋~雲の平~高天原温泉~岩苔乗越~三俣山荘~双六小屋~鏡平山荘~わさび平小屋~新穂高温泉
八月のコースが魅力的
主人公がリュックに必ず携える旅の友の文庫本が今の彼女の心が現れている気がした。そして興味深かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
北村薫
- 感想投稿日 : 2019年8月8日
- 読了日 : 2019年8月8日
- 本棚登録日 : 2019年8月8日
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