『情報革命によって劇的な「権力の移行」が起こる』
今では、インターネットを改めて「便利だなぁ」と思うこともなく、当たり前に活用して過ごしていますよね。たとえば、何か商品を購入するとき、口コミサイトで調べてから購入する。あるいは、おもしろい写真がとれたのでネットにアップして感動を共有する。さらに、わからないことはインターネット掲示板で問いかければ、今現在、この場所に回答者がいなくても回答がかえってきたり議論して答えを導き出したりする。“情報革命”が起こした便利さは私たちの生活に新しい手段を与え、そしてこれからもそれは止まらないでしょう。
しかし、本来“革命”とは「新しいことが起こる」ことをもって“革命”とは呼びません。その意味は「権力の移行」です。“情報革命”によって起きているのはただ新しいことを生み出しているだけでなく、さまざまな「権力の移行」であって、企業や消費者、市場、社会の仕組みを変えていくのです。たとえば、インターネットで複数の商品・サービスを比較し購入できるようになったことによって、市場における企業から消費者への「権力の移行」が起きました。そして、消費者中心・消費者目線のサービスが鍵を握るようになりました。
“情報革命”によって、これから何が起こるのか?この75の変化をしっかり知っていれば、まさに働き方や目のつけ方が変わり、思わぬビジネスやサービスにつなげることができます。実例で言うと「Amazon」。上で述べたように消費者目線に立って、一つの場所でさまざまな本を探せる・選択できるようなサービスを提供し、この情報化の波に乗りました。では、この「消費者への権力の移行」の次にどんな変化をもたらすのでしょうか?そこにはまたいくつものビジネスやサービスが埋まっているでしょう。
私は飲食店で働いていることから接客業について考えたとき、情報化によって接客という職業も必要なくなるのでは!?と思いました。しかし本書の第17の変化では、情報革命は人間の細かな心配りを求めるとあります。顧客がそのときどきに求めるニーズに気づくことが私の役割だと改めて認識しました。これは特に“新”サービスというほどのものではありません。しかし私は、あらゆるものが情報化したとき、この役割はもしかしたら“新”サービスとなるのでは!?と想像が膨んだのでした。
あなたはこの「権力の移行」、そして75の変化から、
いくつの新ビジネス・新サービスを見つけることができますか?
- 感想投稿日 : 2011年11月9日
- 読了日 : 2011年5月
- 本棚登録日 : 2011年11月9日
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