雲を紡ぐ (文春文庫 い 102-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2022年9月1日発売)
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 不登校になった女子高生の主人公が祖父が営む羊毛の織物の仕事と出会ったことで、自分の生き方を見つめ直す物語。

 主人公である女子高生の壊れやすい心情が丁寧に描かれており、自分の娘と重ねつつ読み進めました。

 羊毛を織り込むホームスパンという布の不思議な魅力とともに、その織物に関わる人たちの心のつながりも強く感じることができました。

 そしてそれは横の人間関係の糸だけでなく、祖父や祖母から父、そして娘までの縦の糸を紡いでいくものなのだと強く思いました。

 読み終わった時にとても温かい読後感を味わうことができました。

 一歩を踏み出す勇気をもらいました。

 ぜひ娘にも読ませたいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2022年10月29日
読了日 : 2022年10月29日
本棚登録日 : 2022年10月29日

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