ドスコイ警備保障

著者 :
  • アーティストハウスパブリッシャーズ (2003年7月1日発売)
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本棚登録 : 108
感想 : 31
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正直に言うと、室積さんはそんなに文章がうまくないし、構成も疑問に思う。
でもこの人の真骨頂はそんなところじゃない。ネタだネタ! ネタだけで読ませてしまう作家さんだよ!
今回も、その素晴らしくインパクトが強いネタがさく裂! だって、元相撲取りだけを集めた警備会社なんだもん。右を向いても左を向いても力士力士力士…! その中に交じるただのデブ(!)。
そんな感じで、全く力まずに楽しめる。

あらすじ:
相撲取りの受け皿として設立された、「ドスコイ警備保障株式会社」。相撲取りはただのデブじゃない。押しても引いてもびくともしない壁のような巨漢と触れれば驚くべき筋肉! 怪しい奴を投げ飛ばし、突っ込んできた奴は投げ飛ばされる。「生きてる?」。いやいや、それはぴくぴくしている妖しい奴ではなくて、同僚に聞いてください。そんな彼らのサクセスストーリー。

バスケの場面は甚だ疑問。室住さんは少なくともこの話では、どういった展開にするかよっぽど大雑把にしか考えてなかったんだろうなあ…。というか、何が書きたかったんだろうと思ってしまうが、そんなの風の前の塵に同じ。巨漢の前の一般人に同じ(…)。
面白ければなんだっていいっていうのがこの人のスタンスだとこちらは理解してる。
やりたい放題甚だしく、でもそれが元相撲取りだっていうから想像するだけでこうくすぐられる。
室積さんらしいお話だった。
肩の力が抜くことが目的だったし、満足まんぞく!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 室積光
感想投稿日 : 2013年7月18日
読了日 : 2013年7月16日
本棚登録日 : 2013年7月16日

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