ほめると子どもはダメになる (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2015年12月16日発売)
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■我々には不安だからこそ必死になるという面がある。
・適度な不安は成長の糧になる
・不安を感じる人の方が勉強も仕事もできるということがある
・不安の乏しい人は危機感に乏しく,人の言うことを深く受け止めることがない
■不安の効用に目を付けたのが心理学者のノレムとキャンター
・非現実的楽観主義者と防衛的悲観主義者
■褒められるばかりだと,次のようなデメリットがある
・頑張り続けることができない
・褒めてもらえないとやる気をなくす
・慎重さ用意周到さにかける
・失敗を怖れる
・失敗を認めたがらない
・耳に痛い言葉がしみこまない
・注意されると反発し自らを振り返らない
・思い通りにならないとすぐに諦める
・挫折に弱い
・逆境を乗り越えられない
■褒められることによって作られた自信はもろく傷つきやすい自信であり虚勢につながりやすく嫉妬や妬みに形を変えやすい。
■宣教師ヴァリニャーノのことば
・日本人は極めて忍耐強く,飢餓や寒気,また人間としてのあらゆる苦しみや不自由を耐え忍ぶ。それは,最も身分の高い貴人の場合も同様であるが,幼少の時からこれらあらゆる苦しみを甘受するよう習慣づけて育てられるからである
■欧米流の「褒めて育てる」とは異質の,日本流の「期待によって育てる」
・日本人の心の深層には他者の視線を裏切れないという姿勢が強く刻まれている
■日本の保育者が子供たちに指示的に関わらないことは多くの観察者の同意するところ
・「させる」より「わからせる」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年3月10日
読了日 : 2019年2月20日
本棚登録日 : 2019年2月20日

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