エロティシズム 改版 (中公文庫 し 9-8)

著者 :
  • 中央公論新社 (1996年11月18日発売)
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感想 : 35
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エロスとは何て奥が深いんだと思わされました。サルトル、バタイユ、サド、フロイト、著者の澁澤龍彦氏等など、性に対しての考察がとても深く、現代人でここまで考えられる人間が存在するのか疑問に思った。童話の「眠れる森の美女」の性の捉え方が凄すぎて脱帽です。終盤に出てきたウレルスタム博士の性に対する見識がすごく過激でおもしろかったです。何個か気になったのを書き残しておきます。
・性教育を徹底して宗教的迷信を断ち切ること。
・.男女交際を斡旋する役所を設置すること。(売春を禁じる法律は廃止)
・新聞は倒錯者のために広告欄を設けること。
・露出症者のためのクラブを設置すること。
・過激なポルノグラフィックな映画を上映し、観客がそれを見ながらマスターベーションをするような場所を設置すること(これすごいなw)
・同性愛者が仲間を求めることができる場所を公示すること。
・淫売屋を復活させること。
他にも病院に巡回慰安婦団なるものを組織するとかこの博士すごいな。これらのことはどんどん禁欲主義的に向かってる現代では起こりえないだろうな・・・

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 書籍
感想投稿日 : 2011年6月24日
読了日 : 2011年6月24日
本棚登録日 : 2011年6月24日

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