本書には歴史上あまり有名でない4名の人物の生きざまが紹介されているが、どの人物の話も大変興味深いものだった。変人という言葉で紹介されているのだが、特に奇行がったとかそういうことでは勿論ない。革命による共和制、そして帝政、王政復古と目まぐるしく変わった当時のフランスの価値観の変化の、ある意味犠牲になったといえる人物達の生きざまと言ってよいと思う。現代の感覚でいえば、至極まともな感覚(道徳的に問題があるかどうかは別だが)の人物たちであると思う。逆にいえば、時代も持つ価値観によってそうした感覚が踏みにじられることも当然ありうるということを認識すべきなのだろう。
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- 感想投稿日 : 2015年10月7日
- 読了日 : 2015年10月7日
- 本棚登録日 : 2015年10月7日
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