このまま何もしないでいればあなたは1年後も同じだが潜在能力を武器にできれば人生はとんでもなく凄いことになる (中経の文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2016年4月14日発売)
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感想 : 6
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転職する今から10年以上前の私は、毎日のように酒を飲んでいました。ある日、午前様のタクシーの中で、「これではいけない!」と思い、悩んだ末に今の会社に転職しました。

その時に、何か変化をつけようと思って、久しく運動をしていませんでしたが、近所のスクールに通いながらテニスを始めました。それから8年程経って、ここ数年、中国オフィスの人の増え方が尋常でないことに気づき、いつの間にかアジアの共通言語は事実上、中国語になっていました。悩んだ末に、中国語を習い始めました。

そのとき自分に納得させたフレーズが、これが正しいかどうか分からないけれど、「このまま何もしないでいれば私は1年後も同じだが、変化することで、何か変わるかもしれない」というものでした。私の思いは、この本のタイトルからすれば小さいものかもしれませんが、なぜか感じるものがあり、本屋さんで目にしてすぐに手に取りました。その直感は良かったと思っています。

以下は気になったポイントです。

・潜在意識にアクセスするための三種の神器、1)Want(~したい、という原動力)、2)イマジネーション力(この限界が人間の能力の限界)、3)マインド・ビューポイント(自分を高い視点から見ることのできる心の視点)(~p13)

・自分を高みから客観視できれば、感情をコントロールし、コミュニケーション力をアップ、目には見えない心を捉えて、人を動かす力を手に入れることができる(p14)

・もともとの性格を変えるのではなく、すでに備わっている心の性能をぐんぐん引き上げる(p33)

・人は意識の上では、過去や未来をイメージできるが、物体として移動できない、物理的な生き物である。この不自由な自分を自由にしてくれるのが、マインド・ビュー・ポイントである。自分の置かれた状況、そして過去から未来までをも達観する心の状態を創り出すことができる(p37)

・自らの限界を感じてしまうのは、あなたがこれまで認識できている自分(10%以下)が全てと思っているから。残り90%以上を占める無意識の領域にアクセスし、潜在意識の力を活用すると、とてつもなく大きなパワーを生み出すことができる(p53)

・Wantの見分け方、まず、「在りたい自分」をゆったりとした気持ちで思い浮かべる、心がワクワクして自然と顔がにやけてしまうようなら、それがあなたの「Want」である(p57)

・同じ行動をしても、その動機が「Want」であるか、「Have to」なのかで、結果は全く違ってくる。自分が心からやりたいと思っていることであれば、時間を忘れ、熱中することができる(p59)

・何かを決断する際には、これまでの自分に問いかけるのではなく、この先の未来の自分にどうしたいかを聞いてみる(p68)

・過去の自分の経験から現在の自分を創るのではなく、未来にこう在りたい自分のイメージから現在の自分を創れば良い(p76)

・時間は未来から流れてくるとイメージする(p81)

・できるか、できないかは関係ない、やりたいか、やりたくないかに焦点を合わせる(p83)

・次の1回が成功するかどうかは、どこまで行ってもやはり2分の1、だからこそ、根拠なく未来の「自分を信じる勇気」が必要である(p87)

・転職をすることそのものに意味があるのではなく、どんな思いを持って転職をするのか、が重要(p138)

・マイカメラがあるとイメージする、1カメは、あなたの全体像を上から俯瞰する「引き」のカメラ、2カメは、あなたの表情を狙っている「寄り」のカメラ、3カメは、あなたから見た観客の様子を映し出すカメラ、4カメは、観客の内の一人の顔のアップを映す(p170)

・この4台のカメラを自在に操れるようになると、自分が置かれている状況や自分の感情だけでなく、その場にいる人の状況や感情までも自ずとつかむことができるようになる(p170)

・自分自身の置かれている状況や感情を、実況中継する、客観的ではあるが好意的で、激励感を帯びたコメントにより、どこで何がどうなっていて、それに対して自分がどうすることがベストなのかを詳細に把握できる(p180)

・実況中継する人は二人、解説者とコメンテーター、解説者は客観的にありのままの事実を述べる、そしてコメンテーターは、あなたを褒めちぎる(p182)

・人間は言葉に左右され影響を受けている、自分にどんな言葉をかけるかで、現実の世界は一瞬にして塗り替わる。この「セルフトーク」があなたの人生を変えていくといっても過言ではない。(p184)

・「マイカメラ」と「一人実況中継」は、三種の神器がふんだんに盛り込まれ、入り組んだあなたの潜在意識に働きかけてくれる1つの戦術だる(p193)

・このトレーニングは、五線譜に描かれた譜面を理解することではなく、その譜面の楽曲を、自らのリズムやテンポにして、実際に音にして表現すること。読むことと奏でることは別である(p201)

2016年5月3日作成

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 環境・エネルギー・気候・学術
感想投稿日 : 2016年5月3日
読了日 : 2016年5月4日
本棚登録日 : 2016年4月30日

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