94年、高校生の座木が引き受けた仕事は…
読了日:2006.02.09
分 類:長編
ページ:294P
値 段:820円
発行日:2002年4月発行
出版社:講談社ノベルス
評 定:★★★+
●作品データ●
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主人公 :座木 他
語り口 :3人称
ジャンル:オカルトミステリ
対 象 :ヤングアダルト寄り
雰囲気 :ライトノベル、ミステリ色強し
ブックデザイン:熊谷 博人
カバーイラスト:斉藤 昭 (Veia)
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---【100字紹介】-----------------------
1994年春、秋がまだ火冬と名乗っていた頃。
座木は高校に入学して言波という少年と出会い、
火冬は女子高生から奇妙な依頼を受けていた。
まだ幼く不安定な座木と、
今と変わらず本心の見えない秋。シリーズ第8弾。
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高里椎奈の「薬屋探偵」シリーズの第8作です。
シリーズ初の時間設定ですね。1994年ということで(何と明記されていますね、じゃあいつもの作品は一体、何年の出来事なんでしょう…?)、リベザルはまだ訪日していないのか、全く登場せず。それどころか、何と座木がまだ子供っぽいです。まあ、外見はあまり変わらないみたいですけど、中身が全然、子供です。びっくりですね。
タイトルからも分かるように、春のお話です。座木が「高校に行きたい」と言い出し、入学式を迎えるところからお話はスタートします。あの座木が高校生!ファンなら思わず、うわあ、っと叫んじゃいそうですね。(菜の花は、叫びはしなかったですけど、ほおぉう、くらいのため息はついた気がする。)
今回はリベザルがお休みの分、ちっちゃいのは別の新キャラ登場です。こっちも可愛い!高校生でお子様な座木よりも可愛いかも!…な、魅力的な淑女(?)登場です。そしてこのキャラが火冬(シリーズ中では秋)とともに行動します。
いつものように、2グループに分かれて両方から事件に迫っていってラストで合流、という形式。今回は火冬&新キャラ組と座木組ですね。予想はつきますが、それなりに「あ…」と思うことは出来る(かもしれない)楽しい展開が用意されています。うん、ミステリっぽい。騙されてくれる純真な読者もきっといる!と思います。自分は素直!という読者は是非、
「おーっと、そうだったのか!」
な素敵な驚きを愉しんで下さい。穿った読み方をする玄人さんは、
「ふむ、オカルトノベルだけど、心理描写が面白いね」
とそちらを鑑賞しましょう。
基本は、キャラものという感じです。
●菜の花の独断と偏見による評定●
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文章・描写 :★★★+
展開・結末 :★★★+
キャラクタ :★★★★
独 自 性 :★★★+
読 後 感 :★★★+
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菜の花の一押しキャラ…リドル
「女の人の主成分が秘密っていうのは、満更気障な嘘でもないんだね」
(火冬)
- 感想投稿日 : 2009年10月18日
- 読了日 : 2009年10月18日
- 本棚登録日 : 2009年10月18日
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