肉体の悪魔

  • グーテンベルク21 (2013年3月29日発売)
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感想 : 1
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 「本好きへの100の質問」でお薦めだったので読んでみた。感想は正直「うーん」でした。「痴人の愛」もそうだけど、ストーリーよりも文体や「空気」で読ませる、いわゆる「純文学」ってあんまり肌に合わないのを忘れてましたw。
 この話にしても、戦争中、婚約者が出征した19歳の女性と15歳の少年が出会って恋に落ちた1年を描写しただけで、主人公の心理分析にしてもよくわからないところが多かったりします。
 あと、解説って何の情報も得られないのが多いけど、この本のは、「ふーん、そうなの」ってのが多くて良かったです。「文体の硬質さ」がポイントで、「人間心理のエッセンスをとり出して濃縮し、それを冷凍保存したような硬さと冷たさがラディゲの天才のしるしです。恐ろしい小説だというほかありません」とのこと。正直、わかんないけどw。
 あと「訳者あとがき」にも書いてあったけど「肉体の悪魔」ってのは誤訳で、堀口大学が訳した「魔に憑かれて」が正解のようです。内容的にもちっとも「肉体の悪魔」じゃないし。
 戦争の空気(狂気)って点だと、時代は違うけど、「ブリキの太鼓」を思い出しました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年9月1日
読了日 : 2014年9月1日
本棚登録日 : 2014年9月1日

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