きびしい冬 (レーモン・クノー・コレクション 4)

  • 水声社 (2012年2月1日発売)
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感想 : 3
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きびしい冬も終わりかとホッとするまもなく花粉ちゃんにやれれまくりん。目の玉はかゆいわ喉奥はいがいがするわハナタレはあまりに小僧大僧でまったくつらいわ。今年は特にきついな。なので寝そべって本読み。

こないだ『地下鉄のザジ』を見たら無茶苦茶なお話で、しかしリアルな世界はもっと無茶苦茶よってことなんでしょうプレミアムシネマさん、その原作を読む前にこっち借りちゃった。装丁がすんごく可愛い。

フランス北西部の港町ル・アーヴルを舞台に名誉の負傷軍人として情報部門でイギリス軍との連絡の任にあたるフランス軍人の短い休暇を描いた中編物。なんでかしらん「きびしい」というより「さびしい」冬物語でしたよ。戦争ってほんと邪魔くさいわ。

《「人間が実際に生きる人生はね、天気みたいにはいかないわ。あるときから雪がやまなくなるのよ。雪が降って降って降りつもって、それでも降りやむことがないと、ずっしり重くのしかかる苦悩になるわ。もう二度と晴れることはないってことが、おそらくは確実なの」

「雪の降るのは若いときよりも歳をとってからのほうがずっといい、そうは思いませんか? それに雪はきれいですよ、本物の雪は」》

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月3日
読了日 : 2023年3月3日
本棚登録日 : 2023年3月3日

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