「きっとうまくいく」の監督の作品と知ってなるほどと思うところがいっぱい。色彩があいかわらずひたすら美しくカラフル。宇宙からやってきたアーミル・カーン演じるPKが宇宙船から降りたっていきなり帰るための必須アイテムの宝石にしかみえないリモコンを奪われるところからはじまります。リモコンを追う旅はなかなかうまくいきません。弱肉強食のインドでの暮らしで悲喜こもごもいろいろなことを学び、ひょっとしたら人間よりも人間らしく成長してゆきます。リモコンをみつけるために宗教に頼ることを勧められ、いろんな修行をしますが、リモコンをみつけることはできません。が、旅のなかでいろんな人から助けられて、学んでいったこともたくさん。恋も、そして悲しい事件にも遭遇してしまいます。多様な宗教が混在しているインドで、神さまとの対決はとっても勇気のいるテーマだったんじゃないかと思いますが、この映画が2014年にインドで最もみられた映画だと読んで、インドさすが!って思いました。
PKって、インドでは酔っ払いっていう意味なんだけど、サッカーでは勝負がつかない試合は、延長の後最後にPKで勝負を決めますよね。どうしてわざわざ酔っ払いにしたのかって考えると、掛けられているように思えてくるのです。PKは、恋の勝負は、自分の望みではなく旅の途中で出会って助けてくれたジャグ―の望みを叶えようと力を尽くし、最後は彼女にすべてを選ばせました。宗教対決は、この映画をみてから考え学んでからの行動で、勝敗が決まるのだと思います。そういう風ならいいなぁって思います♡
宗教にふりまわされるように誰かに決められた道を生きるのではなく、自分や誰かの幸せのために、いのりながらも考え、掛け違いではない道を選んで生きてほしいと伝えているようにも思えました。神さまはそんな人のそばにこそ力強く寄り添ってくださると思います。
インドの美しい自然や(ベルギーももうひとつの舞台で本当にステキなところだった)インドの神さまへのお祈りのしかたや、その服装も伝えられていて、すてきなインドをもっと知りたくなるような作品です
きのうタイムラインで流れてきた言葉に
この映画を思い出してグッときましたので書きます。
重要なのは行為そのものであって結果ではない。
行為が実が結ぶかどうかは、
自分の力でどうなるものではなく、
生きているうちにわかるとも限らない。
だが正しいと信じることを行いなさい。
結果がどう出るにせよ、
何もしなければ、なんの結果もないのだ。
ガンジー
- 感想投稿日 : 2017年10月13日
- 本棚登録日 : 2017年10月13日
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