ローマ人の物語 (13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2004年9月29日発売)
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カエサル暗殺から帝政以降までの軌跡。

反カエサル派によるカエサル暗殺の理由は、後に帝政となる専制君主制への移行の阻止であった。

しかし、民衆やカエサル兵はカエサル暗殺に激昂し「父殺し」とされた暗殺者たちの家に向かって押し寄せる暴徒と化する。

移行を阻止するどころか、自身たちの身を守ることで精一杯の暗殺一派は、結局はカエサルの遺言状に残されたそのままの形での政治継続を容認する。

なんの意味も為さなかった、無益どころか有害であったカエサル暗殺。
先見性のない懐古主義の人間達によるカエサルの暗殺。

「寛容」というメンタリティを大事にしていたカエサルに許された人間達の手によって暗殺されたカエサル。

カエサルの後を継いだオクタヴィアヌスはこの暗殺一派を根絶やしにした。


学歴、教養、地位があれども、それはイコール先見性には結びつかない。

人間のアホさ加減がよくわかる一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年11月19日
読了日 : 2018年11月19日
本棚登録日 : 2018年11月19日

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