ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (10) (電撃文庫)

著者 :
制作 : さんば挿 
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2016年7月9日発売)
4.06
  • (11)
  • (17)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 142
感想 : 11
5

文句なしの殿堂入り。
どれだけ高い評価をつけても、このシリーズの持つ底知れない魅力を表すには足りないと思う。
この巻で特に顕著であったのが、登場人物の人間性の掘り下げ方、特に二面性に関するものだ。それはスパイの心であったり、揺れ動く少女の心であったりによく投影されている。
この巻の後半で少年が仲間に放つ一見論理的でない言葉たちでさえも、物語の中で描かれる人物たちの人間性の奥深さを目の当たりにした後では、奇妙な必然性を持って受け入れられるから不思議だ。
シリーズ毎巻続く物語の濃さは相変わらずで、1冊とは思えない満足感を提供してくれる。もっといろんな人に知ってほしいシリーズだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 殿堂入り2016
感想投稿日 : 2016年7月21日
読了日 : 2016年7月21日
本棚登録日 : 2016年7月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする