宮本武蔵(六) (吉川英治歴史時代文庫)

著者 :
  • 講談社 (1989年12月26日発売)
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武蔵は、下総法典ヶ原で伊織に出会い弟子とし、ともに未墾の荒野を開拓します。
剣の代わりに鍬を持った武蔵は、不毛の大地を相手に、自然の猛威と戦います。
その後江戸に出た武蔵。
江戸には佐々木小次郎、又八、お杉ばばなどもすでにいます。
少し剣を離れ、また別の境地に向かう武蔵が描かれます。

武力のない者に限って、ただ漫然と武力に絶対な恐怖をもつが、武力の性質を知れば、武力はそう恐いものではなく、むしろ平和のために在るものである。 ー 78ページ

「富士山をごらん」
「富士山にゃなれないよ」
「あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ。世間へ媚びずに、世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値うちは世の人がきめてくれる」 ー 113ページ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説
感想投稿日 : 2020年6月19日
読了日 : 2020年6月19日
本棚登録日 : 2020年4月27日

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