武蔵は、下総法典ヶ原で伊織に出会い弟子とし、ともに未墾の荒野を開拓します。
剣の代わりに鍬を持った武蔵は、不毛の大地を相手に、自然の猛威と戦います。
その後江戸に出た武蔵。
江戸には佐々木小次郎、又八、お杉ばばなどもすでにいます。
少し剣を離れ、また別の境地に向かう武蔵が描かれます。
武力のない者に限って、ただ漫然と武力に絶対な恐怖をもつが、武力の性質を知れば、武力はそう恐いものではなく、むしろ平和のために在るものである。 ー 78ページ
「富士山をごらん」
「富士山にゃなれないよ」
「あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ。世間へ媚びずに、世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値うちは世の人がきめてくれる」 ー 113ページ
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2020年6月19日
- 読了日 : 2020年6月19日
- 本棚登録日 : 2020年4月27日
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