世界最速のF1タイヤ: ブリヂストン・エンジニアの闘い (新潮新書 110)

著者 :
  • 新潮社 (2005年3月1日発売)
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本棚登録 : 201
感想 : 16

ブリヂストンのF1チームのトップにいた浜島さんの回顧録.とてもおもしろかった.浜島さんが大学を卒業する当たりから,話は始まり,最後にはF1でフェラーリと一時代を築き上げるまでが書いてある.
とても興味深かったのは,浜島さんが最初はまったくF1を知らず,F1をやりたいとも思っていなかったことだ.それだけでなく,本書の中では浜島さんがなぜ?とその当時は思うような配置換えやできごとがたくさん起こったが,今振り返ると,全部意味があり,とてもいい経験ができたと言っている.これは,一つのことに没頭しがちな研究者やエンジニアにはとても大切なことだろう.
そして,そのひょんなきっかけから自分の天職を見つけることがあるのだ.実際,私がこの本を読み進めた感想は,まさにF1に辿り着くべくして辿り着いたように思えたが,その当時の浜島さんはなぜ?と思っていたのだからとても勉強になる.
人生になに一つ無駄なことはないと秋元康が言っていたが,まさにその通りだったように思う.
浜島さんは,一番大切なことは情熱を絶やさないこととおっしゃっていたが,その秘訣や,危機に直面した時,結果がでないときの対処法,どう考えたかなどを今度聞いてみようと思う.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 回顧録
感想投稿日 : 2011年10月21日
読了日 : 2011年10月21日
本棚登録日 : 2011年10月21日

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