三国志 (1の巻) (ハルキ文庫 き 3-1 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2001年6月1日発売)
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感想 : 370
5

再読の「三国志」。

男とはいかに死ぬか、それが三国志の醍醐味だと思う。

北方三国志第1巻「天狼の星」。

有名な<桃園の誓い>のシーンがないのは
本作が演義よりも正史に比重が置かれているからであるが、
それでも劉備、関羽、張飛が義兄弟となる場面は熱くなる。

また、呂布の描かれ方がかなりかっこいい。
作者独特の男への拘りが、この最強の武人を理知的にしている。

曹操も実に魅力的で、ひょっとして劉備よりも
曹操を描きたいのではと思わせる程である。

孫兄弟の父、孫堅の死で次巻へ続く。
この流れ矢にあたって孫堅が死ぬ場面も
ハードボイルドな北方文学ならではの美しさがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年9月3日
読了日 : 2012年9月1日
本棚登録日 : 2012年9月3日

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