久しぶりに再読。
昔はポールとJのラブロマンスとして読んでいたのが、年齢を重ねてから読んでみたら、リタやカレンズバーグのおばさまの方に感情移入して泣けてきた。
ビートニクに傾倒して男のような恰好をして「頑張って」いたリタ。年齢が28っていうのもいいよなぁ。20代前半だったら「まあ、若いからね」みたいなとこあるけど、28歳という年齢に彼女の「本気」を感じる。
カレンズバーグのおばさまもいい。
レストランでポールに本音を引きずり出されるシーン。
「だから がんばってきたじゃない あたしは……」
「がんばって がんばって あなたを…愛そうと」
この人も、たくさんの葛藤や苦しみを抱えて、それをひとりで乗り越えて生きてきたんだな、と。
ポールに対する
「今度こそみんなで…(一緒に暮らしましょう)」
というセリフに、彼女の悲願を感じる。
「今度こそ」ですから。
今まで望んでいながら叶わなかったんだということが、このたった一言から分かる。すごい。
しかし、ジーンは親がいっぱいだなあ(笑)
ポールもナチュラルに「娘」扱い。おめーの子供じゃねぇから!笑
ヘタしたらモーガンおじさんも娘だと思ってるかもね。
割と生まれが複雑な子だけど、それが故にむしろたくさんの人の愛に育まれることになったんだということが、Jシリーズ最大の救いであり、親世代(J・ポール・リタ・モーガン・アーサー・ミス=カレンズバーグ……etc)の苦しみが報われた証のように思える。
- 感想投稿日 : 2017年5月8日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2017年5月8日
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