不思議な一冊。
物語・小説には「書き手」が存在する以上、否が応にも「作為」的になってしまう。それら諸問題に対してどういったアプローチができるのか、また本作の内容のような「書き」をした場合、小説の構造事態は変質するのか。。。
実験的な作品である、と感じた。前作「アサッテの人」でも同じテーマを扱っているため、本作は前作と別視点による実験的試みであることがわかる。
「小説とはなんぞや」「物語るとはなにか」を図らずも問かけ直されることになった。単なるメタフィクションではない、実験的な小説として非常に楽しむことができた。なかなか出来ない体験をしたと思う。かなりおすすめ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年7月27日
- 読了日 : 2011年7月24日
- 本棚登録日 : 2011年7月24日
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