遺品整理専門業者のキーパーズ代表取締役、吉田太一さんの本の続編。
天国へのお引っ越しを合い言葉に、遺品整理業をしている吉田さんが、様々な仕事の現場から感じたことを書かれている本。
このシリーズには、様々な理由でなくなられた方が出てきますが、老老介護の末、先に子どもの方が亡くなってしまい残された親も介護を受けられないまま死に至るケースなど、現在の日本の高齢化社会についてとても心配を感じさせます。
死の数だけそこに至る要因はあるわけですが、もう少し親子の縁、親戚の縁、地縁があれば死後一週間以上も放置されなかったのに……と思わされました。
著者の吉田さん、ものすごくきつい仕事だろうにと私個人的には思うのですが、やはり感謝されることが生き甲斐になるそうです。この本で法医学者の上野正彦さんと対談なさっていますが、吉田さんは、亡くなられた方の家、暮らしぶりから、上野さんは亡くなられた方の遺体そのものから、何かを知るという意味で、二人とも考古学者みたいなものだとおっしゃっていました。
人の人生を垣間見る、そういう意味では興味深く、いろいろと考えさせれられるなと感じました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ドキュメント
- 感想投稿日 : 2012年10月10日
- 読了日 : 2012年10月10日
- 本棚登録日 : 2012年10月10日
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